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『ロンドン塔 Tower of London』世界遺産

toweroflondon ロンドン観光

約千年の英国王家の歴史を刻む
血塗られた悲劇の城「ロンドン塔」

イギリスの歴史・・・そう言われて一番最初に思いつくのは何でしょうか?エリザベス女王1世や産業革命前後の中世を思い浮かべる人も多いのでは?このロンドン塔は、中世イギリスの中心舞台で、様々な歴史物語を体感できる場所です。

ロンドン塔は、11世紀にウィリアム征服王が要塞として建てた城。フランスからやってきた征服王は、ロンドンを征服し、その支配力を見せつけるために、1070年代にフランスのカーンから石材を運んで城を作らせたといいます。そして、ジェームズ1世(在位1603-1625)の治世まで、歴代の王によって使われました。かつては王や貴族の居城であり、刑務所や財宝保管庫、硬貨の製造局、動物園などの役割を果たした場所です。

イギリスの中世といえば、魔女狩りや王の公開処刑など、野蛮なイメージも色濃くあります。ロンドン塔も、その時代を象徴しており、チューダー朝時代(1485年-1603年)は、国内で最も重要な国家刑務所となりました。

チューダー最後の君主であるエリザベス1世(在位1558-1603)も即位前に異母姉メアリー1世によってロンドン塔に幽閉されています。彼女の母で、ヘンリー8世の王妃であったアン・ブーリンは、姦通と反逆罪によって、タワー・グリーンで処刑されています。第二次世界大戦後まで牢獄・処刑場として利用され続け、捕らえられたドイツ・ヒトラー政権下のドイツ人スパイたちはここで銃処刑されています。

ロンドン塔 どんな人におすすめ?

中世の歴史に浸りたい人
ロンドン塔は950年以上の歴史を持つ世界遺産。かつての要塞、宮殿、そして悪名高き監獄としての血塗られた歴史など、歴史ロマンが凝縮されています。

エンターテイメントとして楽しみたい人
伝統衣装に身を包んだ衛兵「ビーフィーター」によるユーモアたっぷりのガイドツアーや、世界最大級のダイヤモンド「アフリカの星」が輝く王冠の展示など、退屈しない仕掛けが満載です。

映画の世界を体感したい人
『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』のクライマックスでロケ地としても登場!映画の登場人物になった気分で、中世の石造りの城内を散策できます。

10歳以上のお子様(優しく歴史を学びたいファミリー)
ただ塔を巡るだけでなく、甲冑(かっちゅう)の展示や体験型のディスプレイがあり、おおむね10歳以上のお子様が「生きた歴史」を飽きずに学べる最高の教材になります。ただし、一部の展示やヨーマン・ウォーダーのガイドは怖く感じられる可能性があります。また、階段や歩きづらい石畳を歩く必要がありますのでご注意ください。

ロンドン塔のみどころ

ロンドン塔は11の塔によって構成されており、じっくり見て回ると4時間程度が推奨されています。ハイライトだけをかけ足で観る場合には90分程度の所要時間。ここでは、ロンドン塔のみどころをかいつまんで紹介します。

クラウン・ジュエル The Crown Jewels

ジュエル・ハウスでは、1661年から現在に至るまで、英国王室の財宝クラウン・ジュエルが保管されてきました。1715年から1939年に使われた5つの王冠や1万2千個以上のダイヤモンドは必見です。展示では、戴冠式のスプーンから聖エドワードの王冠に至るまで、王室装束について詳しく解説しています。

ジュエル・ハウスでの人気の展示はカリナン・ダイヤモンド。1905年南アフリカで発見された3106カラットのこのダイヤは9つの大きな石と96の小さなブリリアント・カットに分割され、最大の2つは十字架付きの王笏と帝国王冠に使用されています。二つのうちでも大きい530カラットをほこる「ザ・グレート・スター・オブ・アフリカ」は最も人気のダイヤモンドです。

展示では、有名な宝石の歴史的背景を説明しており、時には略奪で王家にもたらされたものもあります。それらの経緯を見ることができます。
宝石に興味がなくても、このきらびやかな展示は圧倒されるものがあり、人気のハイライトの一つといえます。

ジュエルハウスでは、世界最大のダイヤモンド「アフリカの星The Great Star of Africa」が有名。王冠や王笏に埋め込まれたきらめく宝石の数々を展示。

中世の宮殿 The Medieval Palace

ウィリアム1世以降ジェームズ1世まで、数々の国王が暮らした宮殿。宮殿の部屋は、エドワード1世(在位1272-1307年)治世の当時の様子を再現しています。1275年-1279年頃エドワード1世のために建てられた川沿いの門楼セント・トーマス・タワー。展示では、当時多くの貴族や使用人たちが過ごした様子を伝えています。2025年5月に改装され、豪華な織物や壁画の装飾によって中世の華やかさをみることができます。

ウォール・ウォーク The Wall Walk

要塞として建設されたロンドン塔は、巨大な城壁で囲まれており、それらは防衛の役割を果たしてきました。東側の城壁を巡るルートでは、城壁の一部を成す塔のそれぞれが、13世紀以来どのように使われてきたかを見ることができます。

ホワイト・タワー The White Tower

ウィリアム征服王の時代に立てられたホワイト・タワーは、ロンドン塔の長い歴史を物語ります。多くの反逆罪に問われた者が幽閉され、拷問された悪名高き場所でもあり、現在は、王の武具や拷問用器具を展示した常設展が設置されています。1240年ヘンリー3世が城壁を白く塗り、ホワイトタワーと名付けたことからそう呼ばれています。
この要塞は、贅沢な空間もあり、11世紀に作られたロマネスク様式の聖ヨハネ礼拝堂はみどころのひとつです。

ここからロープを使って脱獄を試み、大成功した者もいれば、巨漢が災いし、落下して死亡する者もいたのだとか。

西側エントランスとウォーター・レーン Western Entrance & Water Lane

ウェスト・ゲート周辺は、要塞としてのロンドン塔の防衛機能を見ることができます。ウォーター・レーンにあるトレーターズ・ゲート(反逆者達の門)は、エリザベス1世や『ユートピア』の著者トマス・モアなど、反逆者として捕らえられた多くの著名人達がくぐり抜けた水門。中世の暗い歴史を浮き彫りにする場所のひとつといえます。

姉メアリー女王によって反逆の罪を着せられ、ここへ連れられてきたエリザベス1世は、「人違いであるので、この逮捕は無効です」と頑なに拒否し続けたと言われています。

ウェイクフィールド・タワー The Wakefield Tower

薔薇戦争中の1471年ヘンリー6世はこの塔で暗殺されました。ヘンリー6世を廃位させて王位に就いたエドワード4世は急逝してしまいます。その子供であるエドワード5世と弟のリチャードは、叔父のグロスター公によって安全のためにロンドン塔へ送られます。そして、その王子たちは1483年に塔内でこつぜんと姿を消してしまいます。その後、グロスター公はリチャード3世として即位していますが、そのミステリーはいまだに解明されていません。シェイクスピア劇で有名な『リチャード3世』の謎がここにあります。

1674年にロンドン塔で2体の人骨が発見され、1993年に調査された結果では、それらが王子たちの年齢に極めて近い12歳と10歳の少年のものということがわかりました。

処刑場跡とタワー・グリーン Scaffold Site & Tower Green

ロンドン塔の囚人で最も高名な要人たちは、タワー・グリーン周辺の建物に幽閉され、この処刑台で斬首されました。ヘンリー8世の妻であったアン・ブーリンとキャサリン・ハワードはその後、無残にも礼拝堂の下に名前も刻まれずに埋葬されました。ヘンリー8世の没後、9日間だけ女王として即位したレディ・ジェーン・グレイもここで人生の最後を迎えています。

ロンドン塔を楽しむためのお役立ち情報

ヨーマン・ウォーダーとは? What’s The Yeoman Waders?

ビーフィーターの愛称で呼ばれるヨーマン・ウォーダーは、14世紀以来ロンドン塔を守り続けてきた威厳ある護衛兵達。もともと君主の個人的なボディーガードでしたが、現在は少なくとも22年の軍務経験者で、一定の階級に達し、善行メダルを授与されている品行方正な人物のみが選ばれています。彼らが「ビーフィーター」と呼ばれる理由は、牛肉が足りない時でさえ、彼らは肉を食べられる権利があったからだそう。

チーフ・ヨーマン・ウォーダーは、毎晩ロンドン塔の門に鍵をかけ、新任たちはタワー・グリーンで君主への忠誠を誓います。
鍵の儀式について

彼らは、昔からの儀式を執り行うだけでなく、見学ツアーのガイドも行っています。ヨーマンのガイドは、所要時間約60分で、陰謀や当時の拷問の様子など、ロンドン塔の長い歴史を雰囲気たっぷりに紹介します。

45分間隔でガイドがスタート。
●火曜日-土曜日 10時から最初のツアーを開始
●日曜日-月曜日 10時45分から最初のツアーを開始
●夏時間中の最終ガイド開始は15時15分から
ツアーは入場チケットに含まれています。ヨーマン・ウォーダー・ガイドの公式サイトはこちら

ガイドといっても軍務の経験者で護衛兵。威厳と貫禄があります。

鍵の儀式 Ceremony of the Keys

ロンドン塔の施錠は毎晩10時に行われ、『鍵の儀式』と呼ばれています。チーフ・ヨーマン・ウォーダーがチューダー帽を高々と上げ、「Got Preserve King Charles」と言うと、護衛たちは「アーメン」と言い、ラッパ奏者が『最後の砦』を演奏します。そして、チーフは鍵を受け取り、王の家(King’s House)に持ち帰り、鍵の儀式は終了します。

この儀式の発端は、1340年のエドワード3世の時代にさかのぼります。予告なしにロンドン塔を訪れた王は、門番の確認なしで城内に入ることができ、その不完全なセキュリティに激怒しました。塔の守備官を投獄し、日没とともに施錠を命じたと言われています。

この儀式はチケットを購入して見学することができます。
公式サイトの鍵の儀式についてはこちら

大カラスにまつわるお告げ The Ravens

チャールズ2世(在位1660-1685年)の時代に、大カラス(Raven、日本ではワタリガラス)がロンドンを去ると英国王室が終焉を迎えるというお告げを受け、一定数のカラスを飼うことに決めたと言われています。もともとは人肉を好むカラスが、この処刑場に集まってきたのを天文台長が観測の邪魔になると不平をこぼし、チャールズ2世がカラスを一掃させました。その後、あわててカラスを残すことに決め、カラスの羽を切り、レイヴンマスターと呼ばれる管理人に世話をさせて今日まで続いています。

6羽のカラスが、ここで飼育されています。

音声ガイド

日本語を含む12カ国語で用意された「ロンドン塔の囚人達」は、著名な囚人の話を盛り込みな、城塞の各場所の用途や歴史を解説します。ロンドン塔は、イギリスの長い歴史を様々な角度から見られる観光名所でもあります。ロンドン塔のキュレーターたちの情報の伝え方、見せ方はイギリスの観光名所の中でも非常に楽しませ上手!オーディオガイドを聴けば10倍以上楽しめると断言できるほどです。英語のガイドは、スマートフォンを利用して無料で楽しめます。
オーディオガイドについて
大人 £5.00
子供 £4.00
家族 (大人2人、子供3人まで) £14.00
日本語オーディオガイドは、ビーフィーターショップで借りることができます。

ロンドン塔へのアクセス

address: HM Tower of London, EC3 4AB
Google Map
hp: ロンドン塔公式サイト

category: 城(世界遺産)
station: Tower Hill

open:月-土曜日 9:00-17:30(最終入場16:30)
※季節やイベントによって異なります。
公式サイトで開場時間を調べる

close: 12月24-26日、1月1日は休館日

fee:大人£37、子供(5-15歳)£18.50

所要時間: 3-4時間

備考: 1988年、世界文化遺産に指定

付近のオススメレストラン:
Cantina del Pont
イタリア料理
ブリジット・ジョーンズがデートした店
コンランのインテリアとシーフードを楽しむ

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